モバイル・SIM

海外でもスマートフォンでインターネットを使う方法について、海外ローミングと現地SIM契約を比較しながら考察する。

SIMカードとは

契約者を特定するための携帯電話に挿入する指先ほどの大きさのカードである。スマートフォンはこのカードの情報を読み取り、この情報を元に接続するキャリアを決定する。

ローミング

SIMカードの発行元と異なる基地局やネットワークに接続することをローミングと呼ぶ。日本国内では楽天モバイルがauの回線を借りてサービスを提供しており、これもローミングの一例である。

国際ローミング

前述のローミングを国境をまたいで行うことを国際ローミングと呼ぶ。例として、楽天モバイルのSIMカードをそのまま使用し、オーストラリアで提供されているボーダフォンの回線を利用することが挙げられる。

近年は国際ローミングの料金が下がったり、1日あたりの上限が設定されたりと便利になりつつあるが、依然として国際ローミングは非常に高価であることが多く、利用には注意が必要である。

国際ローミングと現地SIMの比較

国際ローミングは日本で準備してそのまま持っていくだけで利用できるが、現地でSIMを調達するよりもパケット単価が高くなる。そのため、入国時は国際ローミングを使用し、慣れてきたら現地SIMを調達して利用するのが経済的に望ましい。

国際ローミング

主要なキャリアは国際ローミングを提供している。日本からSIMを持っていく場合のおすすめは以下の通りである。長期滞在では実質楽天モバイル一択となっており、日本不在期間中の契約を無駄にしないためにも渡航前に楽天モバイルにMNP(電話番号そのまま乗り換え)することを強くおすすめする。

楽天モバイル

https://network.mobile.rakuten.co.jp
月額1,000~3,000円(2GB超過時に高速通信1GB毎に500円)
1,000円で2GBまで国際ローミングが利用できる。また、日本への通話が無料(楽天Linkアプリからの発信が必須)。2GBを超過した場合は高速通信のために500円ごとに1GB分追加で課金が必要である。楽天モバイルは3段階の料金設定となっており、単純に1GBごとに500円という料金体系ではないので注意が必要である。

ahamo

https://ahamo.com/index.html
月約3,000円で20GBを国内外で利用できる。しかし、海外での連続利用は14日までとなっており、長期滞在には向かない。

現地SIM

オーストラリアでは日本と同様に主要なキャリア(MNO)が3つ存在する。

Telstra

https://www.telstra.com.au

Optus

https://www.optus.com.au

Vodafone

https://www.vodafone.com.au

これらのMNOの設備を借りて運営されている格安SIMも存在する。

LEBARA(Vodafone)

https://www.lebara.com.au

Coles等のスーパーマーケットでPrepaidの22ドルのパッケージが半額で売られていたりすることが多い。半額で購入すれば初月だけ半額になるのでおすすめ。

ALDI mobile

https://www.aldimobile.com.au

Amaysim(Optus)

https://www.amaysim.com.au

Everyday Mobile(Telstra)

https://mobile.everyday.com.au

Boost Mobile

https://boost.com.au

Felix Mobile

https://felixmobile.com.au
40ドルで無制限プランがあり、速度は20Mbpsに制限される。

Belong(Telstra)

https://www.belong.com.au/go/mobile

格安eSIM

世界で使えるeSIMを売っている会社がある。またそれらのまとめサイトもある。楽天ローミングと比較して劇的に値段が変わるわけではないのであくまで一つの選択肢として見ると良い。

Airalo

https://www.airalo.com/ja

日本語対応eSIM屋さん。単一の国で使えるプラン、地域(例:アジア、オセアニア等)をまたいで使えるプラン、全世界で使えるプラン等がある(使えるエリアが広くなればなるほどパケット単価が高くなる)

執筆現在3GB30日14.5$プランがあり、1GBあたりの単価は既存のプリペイドSIMと比較して高いが、そんなにパケット使わないから安くしたいというケースにおいて非常にリーズナブルに利用できる。

eSIMまとめサイト

eSIMradar

https://esimradar.com/

ページ上部のDestinationから行きたい国を選択する。

eSIMdb

https://esimdb.com

eSIM物理SIM化

番外編。eSIMで発行されたものを物理SIMにできるもの。eSIM非対応のスマートフォンで上記のeSIMサービスを使いたい場合に使う。複数のeSIMを1枚の物理SIMに搭載できたりする(追加料金が必要な場合がある)

eSIM 5ber

https://esim.5ber.com/

eSIMmeと金額差はあまりないが、搭載できるSIMの枚数がこちらのほうが多い

eSIMme

https://esim.me

まとめ

パケット通信をするという目的さえ達成できれば、5Gを含む高速通信にこだわらなければ格安SIMで十分である。1ヶ月10GB程度のデータが使えるSIMが20ドル前後で売られていることが多い。特にプリペイドSIMが店頭で半額で売られていたり、Web上の申し込みで初月だけ安くなっていることがあるため、初月だけ大幅に割引されているSIMが多数存在する。大量にパケットを消費する場合は、1ヶ月ごとに使うSIMを変えるのも有効な手段である(手間はかかるが)。

eSIMの会社のプランを活用すればより細かい条件の指定ができ、かつより安くすることも可能である。

外国人(=日本人)が利用する場合、多くの場合でパスポートが必要である。

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